ざっくりパプアニューギニア

虫好きと旅好きをこじらせた、ざっくりしたOLのざっくりしたひとり旅日記。パプアニューギニアへは2006,2007,2009,2014年の計4回訪問。

PNG#02『挨拶にムダなし』

f:id:gemari:20180308010455j:plain国際線はびっくりするほど厳しいのに、国内線に関しては、

いつも手荷物検査はないに等しいレベル。

現地の人達にとってナイフは必需品。

ちょっと前までは、ナイフであろうがナタであろうが、もちこみOKだったらしいとか……

いつも誰もが武器?を携帯しているため、誰か1人がトラブルをおこしたところで、

乗客の誰かが応戦できるという考えなのだろうか……。どちらにしても何かあっ

たら丸腰の私は真っ先に狙われるんだろうなぁ……。

と色々考えつつ散々待って、いざ離陸!

ネイティブ達の体臭が充満する狭い機内は、何度乗っても慣れない・・・。体臭があまりキツくない日本人にとっては信じられないことかもしれないが、彼らの体臭は、残り香がする程キョーレツだ。

手薄な警備、小さな機体、ニオイの洗礼、飛行中なぜか客室をうろつくパイ

ロット、自由に飛び回るハエ……深く考えることはPNGでは無粋である。

私は眼下に広がるうっそうとしたジャングルにいるであろう

昆虫のことだけを考えて気を紛らわす。

そういえば、ケアンズからポートモレスビーへの移動で、初めてエアーニュギニーに乗った時に、とても貴重な体験をしたことがある。

機内がとても寒かったのでCAさんに「ブランケットをください」と言った時

CAさんに「ちょっとこっちにきてください」と言われ、ビクビクしながらつれていかれた先は、なんとコクピット

海の上なので低空飛行していたせいか、眼下には、180度遮るものなく美しい海が広がっていた。

あっけにとられる私をパイロットと副パイロットが迎えてくれた。

飛行機に乗り込んでいるときに、一人でこんなところに来る日本人が

珍しかった上に、自分達にあいさつしてくれたということで興味を持っていたらしい。

基本的に飛行機は自分でタラップまで歩いていくことが多い。

その時に、「操縦よろしくね」という気持ちを込めて操縦席に向って

手を振ったり、お辞儀をしたりするようにしている。

多分

CA「寒いっていってる客がいますが、ブランケットもないしどうします?」

P「どんなお客さん?」

CA「東洋人の女性客」

P『お、あいつじゃん!!!(心の声』

 「ではこちらまで連れてきなさい」

となったのだろう。

挨拶していただけなのに、得をしたエピソードは多い。

世界中どこに行っても挨拶はしとくもんだなと改めて思った。

とりあえず飛行中にコックピットに入れる機会なんて、普通はありえない!

こんなことこの先、一生ないだろうと思い、写真をとりまくる。

お弁当のリストやパイロットの私物など、思ったよりコックピットの中は

彼らのパーソナルスペースだった。

そして最後に、一緒に写真をとってもいいかと尋ねたら

すごく喜んで、「ちょっとまって」と言って副操縦士

ドラキュラのキバを付けだした・・・

まあいいけどと思って横を見ると、メインの操縦士が日の丸に特攻の文字がかかれた

ハチマキをして、日本人の私から何か言われるのをワクワクするような目で

待ち構えていた……

「はは、驚いた?日本のだぜ、かっこいいだろ」とはしゃぎだす操縦士。意味は知らないらしい……

あまりのはしゃぎっぷりに、水を差すのはさすがに申し訳ないと思い

「そうだね、どこで買ったの?」と彼の相手をしつつ

「でも飛行機に乗っているときにつけない方がよいかも」と

軽くアドバイス

特攻パイロット達との時間も、あの眼下に広がる青い光景も

忘れたくない思い出となった。